ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は胃の粘膜に生息しています。
ピロリ菌が胃の粘膜に感染すると、胃粘膜に慢性的な炎症が起こり、慢性胃炎を引き起こします。
日本でピロリ菌に感染している人は少なくとも3,000万人以上といわれています。高齢の方ほどピロリ菌感染が高率で、日本人では60歳代以上の約60%が感染しています。
ピロリ菌に感染しやすいのは免疫の発達していない乳幼児期が主で、成人になってからの感染はまれです。ピロリ菌は経口感染で、ヒトからや自然界等の環境より感染します(井戸水や川の水の飲水など)。
ピロリ菌感染による炎症が長期間となると、胃粘膜が萎縮し腸上皮化生という変化を生じ、そのうちの一部から胃癌が発症します。
またピロリ菌感染は、胃/十二指腸潰瘍の発症・再発や胃MALTリンパ腫や特発性血小板減少性といった病気との関連も指摘されています。
ピロリ菌の除菌により胃がんの発生や再発を半数~3分の1に減少させることが報告されています。
診断方法や除菌の方法については後日コラムにUPいたします。
ピロリ菌の感染が心配な方は当院へご相談ください。