裂肛(れっこう)は、非常に強い痛みや出血といった症状で生活に支障を来すことも多い病気です。
最近症状が出た急性期では、まず座薬や軟膏などの外用薬で痛み・出血を軽減することが大切です。
同時に便を通常よりも軟らかくして、切れている裂肛部への負担を減らすことが重要で、酸化マグネシウム等のお薬の内服を行います。
当院のこれまでの裂肛患者さんの検討では90%以上の方がこの座薬と便のコントロールで症状が改善します。
しかしながら裂肛で手術が必要な場合もあります。
裂肛を繰り返すことで、肛門が狭く細くなる「肛門狭窄」となった場合です。
肛門狭窄となった場合、『肛門が細い→切れやすい→治る時にさらに肛門が細くなる→さらに切れやすい』という悪循環となります。
それを断ち切るために手術の適応となります。
また座薬と便のコントロールを長期に行っても症状の改善しない場合や裂肛にともなう肛門ポリープが非常に大きくなったものは座剤等では改善しませんので手術の適応となります。
当院では裂肛切除・皮膚弁移動術(SSG:Sliding Skin Graft)という手術を行い、良好な成績をあげています。ホームページの肛門科→切れ痔(裂肛)の部分をご参照ください。
症状でお困りの方は当院へご相談ください。