おしりと胃腸のコラム
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おしりと胃腸のコラム

腸内細菌と便秘や様々な病気との関連について

腸内最近ヒトの腸内(主に大腸)に生息し、種類は数百種類、100兆個の微生物の集団である腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)を形成します。人間の細胞数が37兆超個とされています。よって人間は、自分の細胞の3倍もの腸内細菌を自分の身体の中で共存していることになります。腸内細菌叢は顕微鏡で見た様子が花畑のように見えることから、腸内フローラとも呼ばれます。 

①腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌に分類されます。

 ・善玉菌 (約20%) 乳酸菌やビフィズス菌など。消化吸収を助け、病原菌の侵入を防ぎます。腸の運動が良くなり便秘を改善します。

  • 悪玉菌 (約10%) ウェルシュ菌やブドウ球菌、一部の病原性大腸菌など。腸内を腐敗させ、有害物質を作ります。便秘や臭いガスの原因となります。
  • 日和見菌 (約70%) 日々の善玉菌と悪玉菌のバランスの中で変化します。

②腸内細菌は健康維持に大切

  • 免疫機能の強化: 体内の免疫細胞の約70%は腸管内にあり、腸内細菌と密接に関係しています。
  • 腸のバリア機能: 腸の表面である粘膜バリアを腸内細菌は保護しており、有害物質が体内に侵入するのを防いでいます。
  • 短鎖脂肪酸: 食物繊維から作られ、免疫調整や血糖値制御に関与しています。

③様々な病気と腸内細菌は関係しています。

  • 消化器系疾患: クローン病、潰瘍性大腸炎、大腸癌、過敏性腸症候群(IBS)。
  • 代謝性疾患: 肥満、糖尿病、メタボリックシンドローム、脂肪肝。
  • 免疫・アレルギー疾患: アレルギー性疾患(喘息、食物アレルギー)、自己免疫疾患。
  • 精神・神経疾患: うつ病、自閉症スペクトラム(ASD)、アルツハイマー病、パーキンソン病⇒『腸脳相関』といって 腸内環境がメンタルや睡眠、食欲に影響を及ぼす「脳と腸の密接な連携」が注目されています。 
  • その他: 肝疾患、心疾患、腎臓病、肌荒れ、動脈硬化。   
      1. 腸内環境を整える方法(腸活) 
      • プロバイオティクス: ヨーグルト、納豆、キムチなどの発酵食品から善玉菌を摂取する。
      • プレバイオティクス: 善玉菌のエサとなる食物繊維(海藻、野菜など)を摂取し、腸内細菌叢を育てる。
      • 生活習慣: 適度な運動は腸の動きを活性化させ、十分な睡眠は自律神経を介して細菌バランスを安定させます。 

      腸内細菌叢は便秘症治療やIBS:過敏性腸症候群の治療において基本となります。

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