肛門に触るものや膨らみがあると、痔核(いぼ痔)と思い受診される場合が多いですが、実際には様々な病気があります。
・皮垂・・・肛門部の皮膚のたるみです。痛みなどはありません。
・直腸粘膜脱・・・肛門からの直腸粘膜が脱出です。徐々に脱出する部分が大きくなると肛門部がベタベタするなどの不快感を伴うことがあります。
・肛門付近のポリープ・・・症状がある場合は手術または内視鏡切除の対象になります。
・裂肛(切れ痔)に伴う変化・・・裂肛が長く続くと、肛門の外側に皮垂(みはりいぼ)や、肛門の内側に肛門ポリープができてきます。数ミリ~1センチ程度のことが多いですが、ピンポン玉大にまでなる場合もあります。
・痔瘻(あな痔)の出口・・・痔瘻の膿の出てくる穴が肛門近くの皮膚にでき、硬く触れる場合があります。
・肛門部の皮下腫瘤・・・粉瘤(アテローム)や脂肪腫(脂肪のかたまり)、膿皮症・汗腺のつまり(ニキビ的なもの)等があります。
・性感染症・・・尖圭コンジローマでは肛門部にブツブツした出来物が徐々に増えてきます。
思い込みで市販薬などを使用し、病状が悪化してから受診されるケースもあります。
自己判断せず、早期の診断と適切な治療が大切です。
症状でお悩みの方は、肛門科専門施設である当院へご相談ください。