おしりと胃腸のコラム
  1. HOME
  2. おしりと胃腸のコラム
  3. アーカイブ

おしりと胃腸のコラム

肛門のかゆみの原因、「温水便座症候群」とは?

「温水洗浄便座症候群」とは、過剰に温水便座を使用することで肛門周囲の皮膚に炎症が生じ、かゆみやヒリヒリ感といった症状を引き起こす疾患です。
全身の皮膚は皮脂膜という、身体をコーティングする役目がある膜で覆われています。この皮脂膜により、皮膚の水分の蒸発や菌やウイルスといった外界の有害な物質の侵入を防いでいます。
以下のことを繰り返すと、この皮脂膜がはがれてしまい、かゆみ等の症状を引き起こします。
・温水便座の過剰な使用 (強で長時間の使用)
・排便時の拭きすぎ (しつこく拭いてしまう)
・入浴時の洗いすぎ (ゴシゴシ洗ってしまう)
・排便時のウェットティッシュ等の使用 (きれい好き)
・かゆくて掻いてしまう (入浴時や睡眠時にも多い)
温水便座をふくめたこれらの行為ににより、肛門周囲皮膚の皮脂膜がなくなると、
・肛門のかゆみ
・肛門の痛み
・肛門周囲の湿疹や皮膚炎
・肛門部のしめった感じ
・肛門周囲の皮膚のゴワゴワ感
・肛門周囲の感染症
等が生じてきます。
温水洗浄便座症候群を予防するには、基本的には温水便座の使用を中止する。使用する場合でも洗浄の強さを控えめにし、洗浄時間は5秒以内にすることを心がけましょう。また排便後の過剰な拭きすぎ等も注意が必要です。
排便後に便の拭き取りが悪い際には、押し当てるようにトイレットペーパーで拭くのを繰り返してください。
症状が強い場合は、当院では軟膏薬を使用する場合もあります。
肛門周囲のかゆみ等でお困りの方は当院へご相談ください。

診療のご案内

  • 内視鏡外来(胃・大腸)
  • 肛門科
  • 内科
  • 糖尿病・内分泌内科
  • 便秘・排便機能外来