尖圭コンジローマは、肛門や生殖器、口にできるイボ状のウイルス感染症です。
原因となるウイルスはヒトパピローマウイルス（HPV）の6型や11型とされています。
性交や性交類似行為、キス、オーラルセックスなどで感染する性感染症です。
イボの形状は、最初はとがった｢トサカ状｣のイボで徐々に数が増え、大きくなると｢カリフラワー状｣になります。
肛門周囲や膣やペニスのブツブツに気付いて受診されるケースが多いですが、肛門の中や女性では膣の内側の場合は発見が難しいこともあります。
潜伏期間が数週間～8カ月と長いために感染経路の特定が難しいことが挙げられます。
診断は専門医による形状からの診断や組織診断があります。
治療に関しては抗ウイルス剤であるクリーム塗布、液体窒素療法、外科的切除があります。
治療中の重要な点として、パートナーも同時に治療をすること、キスや性行為を控える必要があります。
尖圭コンジローマは放置しても、自然治癒することはありません。また長期に放置しサイズが大きくなると癌化する場合もあります。
また妊婦における尖圭コンジローマ感染では、出生児への感染が起こりえます。
最後に、子宮頸がんの原因はハイリスク型HPVと呼ばれるものであり、尖圭コンジローマの原因である6型と11型のローリスクHPVとは別です。
肛門周囲のでき物など、気になる症状がある場合は当院へご相談ください。
