おしりと胃腸のコラム
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おしりと胃腸のコラム

潰瘍性大腸炎治療の基本薬5-ASA製剤とは?

5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤は炎症性腸疾患のキーポイントとなる基本の薬です。

腸管粘膜で活性酸素の抑制、サイトカインの抑制などの抗炎症作用を発揮し、腸の炎症を抑える効果があります。

潰瘍性大腸炎の炎症を落ち着かせる「寛解導入治療」や落ち着いた状態を持続する「寛解維持治療」に関して中心となる薬で、飲み忘れをしない継続的な服用が重要となります。

現在国内ではペンタサ、アサコール、リアルダの3剤が処方可能で、用量や体内での薬剤の崩壊の仕方に差があります。

また5-ASA製剤には坐剤や注腸の形状があり、直腸やS状結腸に炎症がある場合に併用することがあります。

5-ASA製剤は安全性の高い薬剤で、投与量が多いほど効果があります。また投与量が多いからといって副作用が増えるというデータはありません。

しかし一方で、服用をはじめて10日~2週間程度で、約10~20%の方にアレルギー症状が出ます。

具体的には発熱、倦怠感、関節痛、下痢などで、服用のスタート時には注意が必要です。

当院では5-ASAアレルギー(不耐症)の方に対し、アレルギー減感作療法を行っています。

同方法により90%以上の患者さんが5-ASA製剤の内服が可能となっています。

 

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