腫瘍マーカーとは、体内に癌ができると特徴的な物質が作られ、血液中などに現れるものを指します。
この物質の濃度を測定することで、がんの存在を推測したり、診断の補助、治療の効果判定、経過観察などに利用されます。
当院でも胃癌や大腸癌や膵臓癌といった消化器癌の補助診断として測定したり、前立腺癌検診にてPSAの測定を行っています。
注意点として、下記のように腫瘍マーカーが「正常だから癌がない」や「異常だから癌がある」とは言い切れないことがあります。
①早期発見には不向き・・・腫瘍マーカーは、がんが進行してから数値が上昇するケースが多く、早期がんでは陽性にならないことがあります。
②良性の疾患でも腫瘍マーカーが上昇する場合がある・・・良性の腫瘍、炎症、喫煙などでも数値が上昇することがあり、腫瘍マーカーだけでがんを確定することはできません。
③総合的な判断が必要・・・異常値が出た場合は、画像診断(内視鏡、CT、超音波、MRIなど)と組み合わせて総合的に判断されます。
腫瘍マーカー
CEA 大腸癌、胃癌、肺癌、乳癌、甲状腺癌
CA19-9 膵臓癌、大腸癌、胃癌、胆道癌
AFP 肝臓癌、精巣腫瘍
PSA 前立腺癌
CA125 卵巣癌、子宮癌
SCC 肺癌、食道癌、子宮頚癌
PIVKA-II 肝臓癌
SPan-1、DUPAN-2 膵臓癌
癌の早期発見には定期健診が重要です。
検診等で異常を指摘されたり、癌が心配な方は当院へご相談ください。