おしりと胃腸のコラム
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過敏性腸症候群:IBSの症状・診断・治療について

過敏性腸症候群(IBS)とは、大腸および小腸に炎症や腫瘍などの器質的異常がないにもかかわらず、腹痛や下痢、便秘などが慢性的に続く病気です。1040歳代の若年者に多く、原因は腸管運動の異常亢進等が挙げられます。消化管が刺激に対して敏感になり、通常なら不快に感じない腸内ガスや腸の収縮により不快感を覚えることがあります。

病気のタイプは下記の3種類があります。

・下痢型 緊張やストレスを感じると腹痛と下痢が生じる 通学や出勤前や道中に症状が強い

・便秘型 腹痛を伴う便秘、腹部膨満 ストレスや環境の変化で悪化する

・混合型 上記の下痢と便秘を繰り返す

診断には症状の出るタイミング等が大切ですが、潰瘍性大腸炎等による粘膜の炎症の有無を精査する大腸内視鏡検査も重要です。

過敏性腸症候群の症状を改善するには、薬物療法や生活習慣の改善があります。

薬物療法は下痢型の場合にはセロトニン受容体拮抗薬である塩酸ラモセトロン(製品名:イリボー)、整腸剤、漢方薬等を投与します。便秘型の場合はリナクロチド(製品名:リンゼス)、整腸剤、漢方薬等を投与します。

生活習慣の改善としては、規則正しい生活と十分な睡眠、アルコールやカフェインや刺激物を避ける、リラックスする、適度に運動する等が挙げられます。

過敏性腸症候群は命を脅かす病気ではありませんが、日常生活に支障をきたすことが少なくありません。適切な治療することで症状は改善されます。

症状でお困りの方は、ご相談ください。

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