ALTA療法とは、痔核(いぼ痔)にALTAを注射し、痔核を固めて小さくし、脱出と出血症状を改善する治療法です。
ALTAとは、有効成分である「硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸」の英名ALuminum potassium sulfate hydrate・Tannic Acidの頭文字をとった略です。
『いぼ痔の手術適応は?』の回で書きましたように、手術の適応は内痔核の脱出程度によるGoligher(ゴリガー)分類が目安になります。
ALTA療法の対象になるのはGoligher分類のⅡ度とⅢ度です。
治療にあたっては特殊な投与技術(四段階注射法)が必要なため、当研究会にて決められた手技の講習会を受講した専門医でなければ治療を行えません。
治療のメリットは外科手術と比べて痛みや出血が少なく、治療期間も短いため、身体的・精神的負担が軽減されます。痛みがほぼないことが最大の利点です。
デメリットとしては再発率が5年で10~40%と高いこと、痔の外側の外痔核には効果がないことがあげられます。また1~2%程度にALTAを投与した部分の粘膜がめくれる潰瘍ができて出血することがあります。
痔の症状で、軟膏や座剤をある程度使用しても改善しない場合はALTA療法または外科手術の適応となります。
当院ではALTA療法、また外科手術にALTA療法を組み合わせた併用療法を行っています。
内痔核の症状などでお悩みの方は当院へご相談ください。