『いぼ痔の手術適応は?』の回で書きましたように、手術の適応は内痔核の脱出程度によるGoligher(ゴリガー)分類が目安になります。
外科手術の対象になるのはGoligher分類のⅢ度とⅣ度です。
外科手術の基本は「結紮切除術(けっさつせつじょじゅつ)」で、あらゆるタイプの痔核に対しても適応となる手術方法です。
肛門部の皮膚を含める形で肛門外より肛門内に向かって痔核を切除します。切除後は、内痔核のあった付近は縫い合わせをし、皮膚に近い部位は縫合せず自然治癒していきます。
痔核は表面の浅い層にあるので、肛門の筋肉である肛門括約筋(かつやくきん)を傷つけることはありませんので、手術後の肛門の筋肉へのダメージはありません。
当院の「結紮切除術」は術後の肛門機能と排便感覚の向上を重視しています。肛門の皮膚と粘膜をできる限り切除せず温存するようにしており、術後にも肛門が狭くなったり排便が困難になることはありません。
同時に再発の低減を目指し、肛門粘膜を内側へ吊り上げるようにして閉鎖するなど様々な手術時の工夫を行っております。
これらの手術方法についてLigation and Excision with Epithelium Preserving and Lifting法(LEEPL法)として、その根治性の高さと合併症の少なさや排便機能向上といった内容で学会等で発表もしており高い評価を得ております。
いぼ痔の症状でお困りな場合やこれまで坐薬等の治療を行っても改善を認めない場合は当院へご相談ください。