おしりと胃腸のコラム
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内痔核の手術 MuRAL(Mucopexy Recto-Anal Lifting)法:連続縫縮法について

痔核の治療法の一つに、MuRAL(Mucopexy Recto-Anal Lifting)法:連続縫縮法という手術法があり当院でも導入しています。
具体的には内痔核の口側(奥側)より糸を用いて、痔と直腸粘膜を連続的に「縫い縮める」手術法です。痔の手術に用いる糸は、「吸収糸」といって数週間で吸収され脱落するため、抜糸の必要はありません。

『いぼ痔の手術適応は?』の回で書きましたように、手術の適応は内痔核の脱出程度によるGoligher(ゴリガー)分類が目安になります。MuRAL法の対象になるのはGoligher分類のⅡ度とⅢ度です。 なお外痔核が主の痔核には適応外です。

治療のメリットは、後述の「結紮切除術(けっさつせつじょじゅつ)」と比べて、痛みや出血が少なく、身体的負担が軽減されることです。

当院の手術は『当院の痔核の手術方法について』の回で書いていますが、最も標準的な痔の手術法である「結紮切除術」をメインで行っています。

しかしながら痔核の形態によっては結紮切除術ではなく、MuRAL法やALTA療法の方が、より適している場合があります。この痔核には結紮切除術を・・・この痔核にはMuRAL法を・・・といったように、一人の患者さんにおいても、手術法を組み合わせて行うことも多いです。

当院では患者さん個人個人で異なる痔核の形態ごとに、また一人の患者さんにおいても異なる痔核の形態ごとに、最適な手術法の選択を行っています。

各痔核ごとに最適な術式選択の組み合わせが、手術後のより快適な肛門と排便感覚に繋がるためです。

 痔核の症状などでお悩みの方、痔核手術を希望される方は、当院へご相談ください。

診療のご案内

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