潰瘍性大腸炎とクローン病の2種類がある炎症性腸疾患:IBDの治療は、近年目覚ましい進歩を遂げ、治療選択肢が増えてきました。
難渋してきたIBD治療を大きく変えたのが生物学的製剤の登場です。
抗IL-12/23抗体製剤であるウステキヌマブ(ステラーラ®︎)もその生物学的製剤の1つであり、
・2017年3月に中等症~重症のクローン病に適応が承認
・2020年3月に中等症~重症の潰瘍性大腸炎に適応が承認されました。
ウステキヌマブ(ステラーラ®︎)は、炎症や免疫反応を引き起こす物質IL(インターロイキン)のIL-12とIL-23を同時に抑える薬剤です。
初回は点滴(約1時間)で注射し、2回目以降は8週後に病院での皮下注射を行います(医師が行います)。
維持期では12週毎に投与しますが、効果が弱くなった場合は8週毎に投与します。これまでの経過によっては、最初から8週毎に投与することもあります。
ウステキヌマブ(ステラーラ®︎)は完全にヒトと同じたんぱく質でできている生物学的製剤ですので 効果減弱の原因とされる抗薬剤抗体ができにくく、長期にわたって効果が有効であることが利点です。また副作用は感染症等がありますが、比較的少ないことも同薬剤のメリットです。
