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肛門科

肛門の病気は、日本人の3人に1人が悩んでいると言われるほど一般的な病気です。
ただ、直接命にかかわることはなさそう…というイメージや恥ずかしさから、市販薬や民間療法で対処している方が多いのが実情です。
肛門の病気は、適切な診断と一人ひとりにあったお薬や正しい治療法の選択で、改善することが多い病気でもあります。

身近な病気だが、正しい診断のためには専門的な知識が必要

例えば、肛門の3大疾患としては「痔核(いぼぢ)」「裂肛(きれぢ)」「痔瘻(あなぢ)」があります。
最近は高齢化社会を反映して、肛門周囲の筋肉が衰えて生じる「直腸脱」「直腸瘤(りゅう)」が増えてきています。
当院には、裂肛が慢性化し、肛門が細くなる「肛門狭窄症」の患者さんなども数多く来院されますが、それらの診断には専門的な知識が必要です。

また、痔と思い込んでいたら、「大腸がんだった…」「潰瘍性大腸炎などの大腸の病気だった・・・」という可能性もあります。
当院では肛門疾患だけでなく、直腸内の病変や周囲の皮膚病変の診断・治療まで一貫して行います。

専門医でないと診断が難しい場合もありますので、どうぞお早めにご相談ください。

当院の肛門手術について

手術になるのは、ごく一部です。

年間500件という当院の手術件数などから、「痔の治療=手術」と思われている方もいらっしゃいますが、実際に手術を受ける患者さんは、肛門外来受診患者さん全体の10%~15%程度です。2018年~2023年に当院へ受診された痔核初診患者さんの手術率は14.7%でした

それ以外のほとんどの方は、お薬(内服薬・坐剤)と生活習慣の改善で、症状が改善しています。手術適応について当院では患者さんの希望を尊重し、慎重に決定しております。

ただ、手術による根本的な治療は、特に当院が得意としており、肛門の病気で悩む患者さんの信頼に応えるためにも重要な位置にある治療法だと考えています。

手術中の麻酔について

当院での肛門手術時の麻酔は、腰椎麻酔(半身麻酔)+静脈麻酔(緊張を和らげる麻酔)を基本としています。
当院の理念としては、無麻酔や局所麻酔では肛門の筋肉(肛門括約筋)の弛緩(リラックス)が得ずらく、肛門全体の病状の把握や手術の難しさにつながる場合があるため、腰椎麻酔+静脈麻酔で手術を行なっています。
手術中の痛みは全く無く、寝てしまう患者さんもおられます。
一方、80歳以上で全身状態の悪い方や血液の固まるのを防ぐ薬である抗凝固療法薬の中止できない患者さんには、局所麻酔を十分用いて手術を行ないます。

手術中について

麻酔により緊張が無くなった状態の肛門をしっかり再診察し、病変に最適な手術を行ないます。
特に大切に考えているのが、根治性(しっかり治すこと)と肛門の機能温存(肛門の状態を良く保つこと)の両立です。
当院では標準的な手術を主に根治性を追究しながら、肛門の機能に関しても肛門内圧検査を含めた各種機器を用いて客観性の高い評価の元で手術を行なっています。

手術後について

入院での治療・経過観察を行なっています。最近では「日帰り手術」もありますが、当院では多くの手術で採用していません。
「日帰り」「入院」のそれぞれメリットとデメリットがありますが、「入院」の良い点として手術後の痛みや出血があった際の「安心と安全」があると考えます。
手術後に何かあっても、24時間看護師が対応し、食事や通院方法の心配などもないため、手術後の患者さんには大変良い評価をもらっています。

手術後の肛門について

当院では単に病気の部分を切り取ることではなく、肛門の機能を重要視しています。
特に「排便の出しやすさ」や「肛門の快適さ」を追究した手術を心がけています。

日帰りの肛門手術について

肛門周囲膿瘍や肛門ポリープ切除は、病変の大きさや範囲より総合的に判断したうえで、多くの場合は日帰りでの手術を行います。

肛門手術後の経過等について

当院での手術にかかる料金

当院の診察・治療費は全て保険適応内で行なっておりますのでご安心ください。
※手術は全て保険適応内であり、ご契約内容によって、民間医療保険の手術給付請求ができることがあります。
※術後の治療経過により上下する場合がありますのでご了承ください。

表は横スクロールできます

健康保険3割負担
(部屋代別・食事含む)
健康保険1割負担
(部屋代別・食事含む)
部屋代等
(大部屋)
入院期間全体での総金額
部屋代等
(個室)
入院期間全体での総金額
痔核根治術 約5~6万円 約2~3万円 約7千円~1万円 約3万~7万円
ALTA硬化療法 約2~3.5万円 約1万円 約2千円 約1万~3万円
裂肛・肛門狭窄 約5~6万円 約2~3万円 約7千円~1万円 約3万~7万円
痔瘻 約4~6万円 約2.5~3万円 約7千円~1万円 約3万~7万円
直腸脱 約6.5~7.5万円 約2.5~3.5万円 約7千円~1万円 約3万~7万円
鼠径ヘルニア 約6.5~7.5万円 約2.5~3万円 約5千円 約2万~5万円

新聞に掲載されました

新聞記事

当院の外科手術についての記事が、2022年5月23日の読売新聞の朝刊に掲載されました。
(画像をクリックすると、PDF画像が開きます。)

当院は、日本大腸肛門病学会認定施設、日本臨床肛門病学会技術認定施設です。

診療のご案内

  • 内視鏡外来(胃・大腸)
  • 肛門科
  • 内科
  • 糖尿病・内分泌内科
  • 便秘・排便機能外来

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